素敵なゲスト

このコーナーでは Tayo Ichimune が地元ハワイに住む様々な分野で活躍する人々にインタビューした記事を掲載します。

Vol.3 ハワイで最年少? 若手日本人建築家の描く未来の夢

tea_coffee_03インタビュー第3弾は、ハワイの建築業界に彗星の如く現れた吉田亜季さんです。ハワイに移住したばかりの頃、希望する建築会社の面接に体当たりで挑戦してその場で採用された亜季さんは、就職してわずか半年後には建築士の免許を取得し、それ以来数多くのプロジェクトに携わっています。現在は、アラモアナホテルのレノベーションプロジェクトを一任されている若き期待の建築家に、ハワイでの暮らしをお聞きしてみました。

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Tayo: このたびは、ご登場いただいてありがとうございます。ハワイでの生活は、もう何年になりますか? 地元の人たちと馴染むまでに時間がかからなかったのでは? 亜季さんの第一印象が〝ハワイ生まれのハワイ育ち〟という感じでしたので、いろいろとプラスになったこともあるのでは・・・?

Aki: ハワイに引っ越して、もう3年になります。自分でも驚くほど、あっという間にハワイに馴染みました。引っ越した当初から、地元の人に 「どこの高校を卒業したの?」と聞かれるくらい、地元の人だと思われることが多かったですね。お店や職場でも、〝地元扱い〟の恩恵をよく受けるのでありがたいですね。

Tayo: 日本人建築士は、ハワイでは希少な存在ですよね? 何人くらいいるのでしょうか? 
(ご参考までにハワイでは、不動産免許の所有者が2018年末時点で17,813人もいます〈そのうち現役ステータスは12,327人:ブローカー3,774人、セールスパーソン10,851人、重複所有者あり〉。日本人の同業者の数は調べたことがないのですが、相当数でしょう。イベントやデベロッパーによる新プロジェクトのお披露目会、継続教育のセミナー会場などで、必ずといって良いほど誰かと顔を合わせます)。

Aki: ハワイで日本語も英語もできる建築士は、10人もいないのではないかと思います。二か国語ができても、建築用語や建築自体がわからないと、訳すのもたいへんな作業です。私は、英語で建築を勉強したので、日本の建築用語は独学で勉強して和訳しています。

Tayo: 建築許可を申請したり、建築材を取り寄せるのは基本的な作業ですが煩雑ですよね。日本とハワイでは、コストやプロセスも大きく異なるのではないかと思いますが、実際に日本から出店を計画したり、住まいのリモデルを相談するお客様と契約した後に、亜季さんがいることで助けられることは多いと思うのですが?

Aki: ハワイと日本でのプロジェクトの一番の大きな違いは、完成するまでの時間だと思います。リフォームや建物を建てる時には、必ず建築許可を政府からもらわないといけません。そのプロセスは、どんなに小さなプロジェクトでも4、5ヶ月はかかってしまいます。ほとんどの場合、建築許可が降りてからでないと工事を始められません。オープンするのが計画してから一年以上かかってしまうケースがほとんどです。そこが信じられないという日本からのお客様が多いですね。なんとか工夫して、できるだけ早くオープンできるようにがんばることが、私にできることだと思っています。

Tayo: 仕事上、ゆっくり休める時間はありますか? ライフワークの一環でカメラマンもされていますよね? 撮影はどんな時が楽しいですか? 

Aki: 週末に結婚式のカメラマンをしています。撮影が楽しいのは、作品がすぐにできるところだと思います。建築は、考えた物が形になるのにすごく時間がかかります。撮影は、あっという間に形になる、しなきゃいけないところが楽しいです。撮影のお仕事が忙しいときは、1ヵ月休みなしの時もあります。そういう時期は少したいへんですが、できるまでやりたいですね。何歳まで、できるでしょうか(笑)

Tayo: 商業物件とレジデンシャルでは仕事の内容が全く異なりますが、今後はどのような仕事を中心にキャリアを築いていきたいですか?

Aki: 今は商業物件のお仕事が多いのですが、レジデンシャルにもいつかは挑戦してみたいと思っています。最終的には、何でもできる建築士になるのが夢です。ハワイに貢献できることは何かと・・・キャリアを通していつも考えています。

Tayo: 今日はありがとうございました。

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31歳の若さで将来のビジョンをしっかり描いている姿は、何とも羨ましいかぎりです! お客様の物件についてお知恵を拝借することもあり、亜季さんはいつも私の頼もしい存在です。
益々のご活躍を、〝ハワイの叔母〟として応援しております。

吉田亜季 / de Reus Architects 建築士

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千葉県出身、ウェントワース工科大学卒業。2016年1月からホノルルの建築事務所に就職。今まで担当した主なプロジェクト:アラモアナホテル、ベアードパパ&トッティーキャンディー、日本食レストランの内装、バンクオブハワイワイキキの噴水、新聞社など多数。


Vol.2 空飛ぶスーパー女将に聞く、ハワイライフの魅力

tea_coffee_02 素敵なゲスト第2弾は米国航空会社の現役フライトアテンダントであり、長野県の湯田中で温泉とホテルを経営する斉須幸子さんです。年間の乗務スケジュールを調節できる米国航空会社ならではのフレキシブルな環境で活躍される一方、日本の伝統的な温泉文化を世界の人々にも広めることに情熱を注ぐ女将として、BBC放送をはじめ日本のテレビ番組、観光経済新聞などで紹介されたスーパーウーマンです。

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Tayo: このたびはご登場いただきありがとうございます。最近は温泉旅館に近い地獄谷野猿公苑の温泉で入浴する猿が海外の観光客の人気の的になっているようですね?

Yukiko: 過去にタイムマガジン誌の表紙も飾ったことのあるお猿です。1998年-長野オリンピックで各国メディアが注目して以来、ここ5〜6年再びスノーモンキーと称して人々から愛されています。

Tayo: 学生時代からスキー愛好家だと聞いてますが、当時ご自身がスキー場の近くでホテルと温泉旅館を経営する将来を少しでもイメージしていらっしゃいましたか?

Yukiko: そうですね…東京に居た私は毎冬、雪の便りを待ち遠しく思ってました。就職してからも毎シーズン30〜40日ほどホームゲレンデだった苗場で過ごしてスキーを楽しんでいました。でもまさか、日本一の雪質と広さを誇る志賀高原に移住することは夢にも思いませんでした。ラッキーですね!

Tayo: 女将として、フライトアテンダントとして、一番幸せに感じる瞬間はどんな時ですか?また、生き甲斐を感じるのはどのような時ですか?

Yukiko: どちらの職業も国内外のお客様と接することが多くて、いろいろなお話を伺えることは楽しいですね。遠い海外からのお客様が何年か後にリピーターとして訪れてくださって再会する時は本当に嬉しい瞬間です。日本ーハワイ間を多い時ではひと月に3回ほど往復することがあり、家族と接する時間が限られているのが現実ですが、先日娘に「ママは仕事してる時の顔が一番嬉しそう」と言われて少しホッとしました。「どちらの仕事も絶対にやめないで」という娘の言葉に背中を押される思いです。

Tayo: ビジネスシーンにおいて、また個人的にもこれからやりたい事は?

Yukiko: 今年の春ごろ当館自慢の温泉が週刊文春の「全国かけ流し温泉ランキング」で9位に選ばれましたが、日本特有の温泉文化を世界に発信させることが目標です。ありがたいことに現在各国の大使館からもご支援いただいており、この前は私共からパキスタンにスキー用具を500セット送らせていただきましたが、協力できる事柄に積極的に働きかけたいと思ってます。個人的な目標は一生現役でいること。自称「飛職」と言っておりますが、フライトアテンダントの仕事は体力勝負です。特にハワイベースはアメリカ本土・日本・アジア方面のどちらに飛んでも必ず時差があり、自分自身のコントロールが必要です。2足のワラジは確かに大変ですが、どちらも自分が選んだ大好きな仕事なので、私の熱意がお客様に伝えられるように努力したいといつも感じております。日本のおもてなしを米国籍の航空会社に生かし、米国の合理性を日本の伝統旅館においてアレンジして行きたいと思います。来シーズン用にスキーとブーツを新調したので先ずは体力をつけることからですね。

Tayo: ハワイに住まいがあるのは素敵ですね。ここで暮らす醍醐味はどんなところでしょう?

Yukiko: とにかくハワイは世界中の方が注目する憧れの島。「アロハスピリット」とよく言われますが、本当にフレンドリーな島で皆さんをウェルカムします。大自然の中で自分のスペースを自由に作れるような、やさしい風が吹いています。いろいろな理由で皆さんこの島にいらっしゃいますが、私にとっては確実にエネルギーを充電する Extreme Spot です。たまにオアフ島東海岸のワイマナロビーチで透明に近いエメラルドグリーンの海をバックに木陰でお昼寝なんて最高ですね(笑)。
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一度ゆっくりビーチでご一緒にお昼寝でもしたいと、リラクゼーションのワンシーンを想像してみました。きっとあれこれ楽しいお話を沢山聞かせてくださり、眠気の覚めるようなエキサイティングな昼下がりになってしまうに違いありません。益々のご活躍をお祈りしております。

Yukiko Saisu (斉須幸子)/ 長野県湯田中温泉「一茶のこみち美湯の宿」女将

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東京都出身。米国系航空会社のフライトアテンダントとして渡米するまでは国立劇場に勤務。2007年、結婚を機に女将として温泉の魅力を発信しながら日本とハワイを往来。今では年間6000名以上の海外観光客が美湯の宿を訪れる。姉妹ホテル「志賀パレス」はスキーの好きなお客様が集う場所として親しまれている。


Vol.1 生命力に溢れたハワイのビューティ&グルメ・スペシャリスト

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ウェブサイトの記念すべきファーストインタビューは、丁寧で絶妙なリンパマッサージを施すビューティエレメンツのオーナー兼フェイシャリスト、Izumiさんです。幼少時〜思春期にかけてアトピーと肌荒れに悩まされた経験から、独自でスキン改善策を生み出し、いつしか同じ症状の人を助けたいと思うように。
ローカル誌や日本のファッション誌にも度々登場され、ハリウッドセレブからも指名を受けて出張するビューティシャンのプライベートな一面をお聞きしました。

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Tayo: 今日はお忙しい中、ありがとうございます。初めてお会いして、もう9年ほど経ちますでしょうか?サロンをオープンされたのは5年前でしたっけ?早いな〜って思いますが、いかがですか?

Izumi(敬称略): こちらこそ、素敵な機会を頂き光栄です。9年!早いですね。看護師としてフルタイムで働いていた年数を越えましたね…笑

Tayo: しばらくご無沙汰していましたが、去年の夏をきっかけにまたお世話になってます。

Izumi: 本当ですよね。偶然にも共通のお客様のご縁で。また再会できた時は嬉しかったです!

Tayo: 私もです!いずみさんのところ(トリートメント)から戻った後は、いつも「見違えるほど顔が引き締まってる!」と夫や友人から言われます。

Izumi: そう言って頂けると私も嬉しいです。

Tayo: 今まで仕事一辺倒で頑張って来られたように思いますが、これから先の3年とか5年は何か思い描かれていますか?

Izumi: う〜ん… 3年後は息子も高校を卒業してますし、親としての希望では大学か自分の好きな仕事に着いて社会にはばたいてくれていたら、子育てにいったん一息いれて達成感を味わえたらいいな…と。仕事はそこから、やっと自分の為に出来るかな。120%仕事に注ぎ、美容を通して、男女問わず自信がもてるよう助けることが出来たらと考えてます。5年後は、子育てと仕事で今まで自分へのケアや時間がなかなか取れてないので、ゆっくりと旅行などしたいですね。そこで、たくさんの人に会ったり歴史や環境を楽しみ、色んなスパを体験出来たら嬉しいですね!

Tayo: 素敵ですね〜。ところでワインがお好きと伺ってます。この前は弾丸でナパバレーのワイナリーを回ったんですよね?

Izumi: 5年前は、ワインからは程遠いくらい知識ゼロ。全く興味が無かったのですが、知人から自分のワイナリーで作ったものを是非飲んでみて!と頂いたレッドワインを飲んだ瞬間、あまりのブレイバーとまろやかさにFalling Loveしましたね。それからは、ワインを分からないながらも色んなワインを頂く機会が増え、食とワインを愉しむのがMe timeのリラクゼーションになりました。ナパでのワイナリー巡りは、たくさんのお勉強になると同時に贅沢な時間を過ごせたことに感謝でした。1年に1度は短くてもこのような時間が過ごせたら贅沢で幸せですね。

Tayo: 良いですね!Izumiさんやお客様にワインの話を伺うようになって、私も美味しいワインをいただく機会に恵まれて、影響を受けました。今年はまた別途でプライベートなショートツアーをご計画されているとか?

Izumi: 次回は、ナパツアー「食、ワイン、美容」が楽しめる様に企画してます!是非ご一緒してください!

Tayo: わ、嬉しいです!ありがとうございます!

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今回、Izumiさんのパワーの根源に息子さんへの深い愛情が垣間見えて、微笑ましくお話を伺っていました。尽きることのない探究心と、暖かいハートを持つ魅力的な女性で、私もワクワクした気持ちになりました。益々のご活躍をお祈りしております。

Izumi / Beauty Elements 代表

Izumiさん

2009年4月に開設。
日本では整形外科・内科・緊急のフィールドで看護師として6年間勤務。渡米後は内科外来で医療英語を習得しながら、美容に興味を持ち美容整形外科医の下で学ぶ。現在もサロンワークの傍ら最新美容法や技術など学び続ける。

* Izumiさんのお好きな一杯:
 ローズがブレンドされたオーガニックティー(写真上)